父親への60歳のお祝いについて
おすすめなお祝いの仕方について
定年退職までの間の働きで、家族は暮しを立ててきたわけですし、子どもたちの成長もそれがあってのもの。退職した親には心から感謝とねぎらいの言葉を伝え、なにか贈り物をするのが、子どもとしてのつとめといってもいいと思います。
できる範囲で子供たちが資金を出し合い、両親に旅行のプレゼントをするのが、この場合のベストチョイスではないでしょうか。
夫婦でゆっくり旅程をたどることなど、現役時代にはなかなかできなかったはずですから、これはなによりの贈り物になります。資金的に余裕があれば、海外旅行というのも選択肢に入れましょう。
旅行についての注意点について
両親のどちらかが欠けているというケースでは、子どもの誰かが都合をつけて、同行するようにしたいものです。本人の希望があれば別ですが、定年退職後の一人旅はちょっと寂しすぎる気がします。
おすすめなプレゼントについて
一般によく贈られるのは、趣味関連の品物。ゴルフが趣味ならポロシャツやクラブのヘッドカバー、ガーデニングを楽しんでいるということなら、植木鋏などの庭道具という具合です。
「これからの人生、十分にお好きなことを楽しんでください」という思いを表すには、一番ふさわしいのではないでしょうか。
また、好きなお芝居の上等の席のチケットなども良いアイデアです。時期によって、マフラーなども喜ばれます。
おすすめの品物:歌舞伎などの観劇チケット、旅行券、釣り竿、絵筆、和装小物、陶磁器、ゴルフクラブ、ゴルフクラブのカバーセット、茶道具、碁盤、漆器、アクセサリー、日本酒やワインなどのお酒
☆無趣味の方へのプレゼントについて
また、無趣味の方や健康を損ねている方には「電気毛布」や「羽布団」などを贈るのもオススメです。
お酒の注意点について
日本酒は、「一升瓶2本で一対とめでたさ」を表します。数にはこだわりませんが、4本はNG。必ず偶数の本数を贈るようにしてください
おすすめ出来ないお祝いギフトについて
定年退職は第2の人生の出発点とはいえ、長年勤めてきた職場を去るのは寂しいものです。ましてや一般的な定年退職年齢の60歳はまだまだ、第一線で働くパワーが十分残っているのがふつう。
再就職先が決まっていれば気持ちもはればれの退職ということになっても、次の仕事が思うにまかせない状態では寂しさもひとしおでしょう。
そんな当人の心情を思えば、定年退職祝いに贈る品物にも、当然、配慮が必要になります。
タブーとされているのは、鞄や時計など、ビジネスの必携品。名刺入れや定期入れもそうですし、ネクタイやカフスボタンなどビジネスにつながる品物も避けるのがマナーです。
ただし、再就職が決まっていて、当人も意欲満々で次の仕事に臨むという状況があれば、ビジネス関連の品物も大丈夫です。新しいビジネスバッグなどを贈れば、気分も新たになり、ますます意欲が高まろうというものです。
☆ハンカチ・・・ハンカチとは漢字で「手巾(てぎれ)」と書くため、手切れを連想させるので、NGです。また、白いハンカチは別れを連想させるのでタブーとされています。
☆櫛・・・「苦」や「死」を連想させる「くし」は縁起が悪い贈り物です。
☆日本茶・・・弔事に使われることの多い日本茶は、お祝いの贈り物には不適切とされています。しかし、お茶好きな相手へ贈る際には、オシャレなデザインのものを選べば失礼にはあたりません。
☆印鑑・・・印鑑を贈るということは、責任を持てという意味が込められるため、両親や兄弟、上司以外が贈るのは避けた方がいいでしょう。
☆時計・かばん・・・時計やかばんは勤勉を意味するので、目上の人に贈るときには注意が必要です。親しい間柄なら問題ありません。
☆履物・マット類・・・相手を踏みつけるという意味合いから、目上の人に贈る時には注意が必要です。親しい間柄なら問題ありません。
お祝いを贈る時期について
お祝いを贈る時期は、誕生日の一週間前から誕生日の前日までの間にします。祝賀会がある場合は、当日に持参されても結構です。
お祝いの金額の相場について
父親への退職祝いの金額・・・2万~5万円
のし紙の書き方について
水引:紅白の蝶結び
のし:あり
表書き/上書き:「御退職祝」「御引退記念」など
表書き/名前:上書きよりやや小さめのフルネーム
プレゼントに添えるメッセージの文例について
・お父さん、長い間本当にご苦労さまでした。これからは、第二の人生をお母さんと一緒に満喫してください。
・お父さん、定年おめでとう。長い間、私たちのためにお疲れさまでした。しばらくはゆっくりしてください。本当にありがとうございました。
・感謝状。あなたは長い年月にわたり、誠実にお仕事に励み、生活を支え、同僚と親しみ、家族を心から愛してくださいましたので、ご定年に臨み家族一同、感謝の気持ちを込めてお礼申しあげます。
・お父さん、本当にお疲れさまでした。おかげで家族が無事に今日まで過ごせました。これからは少しのんびりして英気を養い、好きな趣味に時間をかけてください。
・お父さん、長い間お疲れさまでした。これからは、お好きなゴルフや釣りに第二の青春を楽しんでください。
・長年、社会を支えてきたお父さん。あなたの子どもで本当によかった。明日からはのんびりしてください。ご退職おめでとうございます。
「冠婚葬祭 お金のマナー便利帳」より
「NTT D-MAIL」より